彼女は典型的なギリシャ鼻で、山根(鼻の付け根)が高く、鼻自体も高く、鼻筋がシャープで鼻先も尖り、金甲(小鼻)は乏しい。神経質でプライドが高く、泥臭い粘り強さや社交性に乏しいため、精神的・内向的になりやすい鼻相だ。
一方の口相は、エラやアゴの骨格がさほど幅広でないにもかかわらず、口が大きく、歯列のアーチが大きく、門歯も大きく、バイタリティー豊かで(ガサツだが)、生活力・生命力には恵まれる。
性ホルモンタンクの臥蚕(下瞼のサヤエンドウ形の部分)の張りがやや弱く、眼光に(柔らかくはあるも)余計な水気を含まず、淫や媚を感じさせない。
口相に勢いがあり、鼻相が端正すぎる女相は、(彼女の場合、濃い眉の相ともあいまって)エロスに関しては男っぽく、支配的にふるまう。
臥蚕相と眼光から、男好きではなく、セックス好きでもないが、セックスのよさを覚えたり、相性や都合のよい相手ができるとのめり込み、セックスなしではいられなくなる。しかし、その男と別れればケロリとして、あとを引かない。
美醜の問題を離れ、相学的には、整いすぎた鼻が実生活・実人生において時にマイナスになる。理想が高く、妥協のできない気性は孤高の道を行かざるを得ず、結婚しても(強い口相ゆえ)ベッタリ男に頼る人生にはならない。逆に気の合う男と結婚して(ヒモのように)、可愛がることはある。
口角(唇の両端)の外側に短いシワが入る再婚相もあり、この相は晩婚ほど凶意が弱まるので、結婚を焦る必要はまったくない。
彼女は奉仕愛の上唇が薄く、自己愛の下唇が分厚く発達しており、性愛の場面では甘えん坊で、本心では力強くリードしてくれる男性を求めているのだが、プライドが邪魔をしてすんなりと事が運ばない。
【スタミナ度】は「4」と高く、【官能度】【名器度】はともに「4」寄りの「3」。【モテ度】は、尻軽相が皆無で、男性にスキや夢を与えないのがマイナスに作用し、「3」寄りの「2」と低めだ。
アゴ先が尖らず角張っているのは根性のある努力家の相で、繊細すぎる鼻相を補っている。【良妻度】は「2」寄りの「3」と観るが、エラから頬にかけて肉付きが増してもっと丸みが出れば家庭運・結婚運がアップし、【良妻度】も上がる。
眉がハネ上がらず丸みを帯びているのと、おとなしい臥蚕があげまん要素ながら、乏しい金甲と強すぎる口相が大きくマイナスで、【あげまん度】は「2」となった。
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【劉飛昶プロフィール】劉飛昶(リュウ・ヒチョウ) 観相学・東洋運命学・心理学などを独学。セクソロジーにも通じ、女相から性感の特徴などを観極め、現代にフィットした〈新〉淫相学の研究に取り組む。淫相学とは、観相術の中でも男女の交わりに主眼をおいた観法の総称。