懲役2年6カ月、執行猶予4年――。清原和博氏(52)が覚醒剤取締法違反で逮捕されたのは、2016年2月だった。同年5月31日に判決が下され、同6月14日、検察庁・弁護側ともに控訴しなかった。期日通りなら、今年の6月15日に執行猶予が明け、晴れて“清算”となる。
「取材で清原氏が球場に来たら、どう対応すればいいのか。その前に、何て挨拶すればいいのかも分かりません」(某球団関係者)
どの球団もそうだ。専属契約を交わしていないプロ野球OBでもグラウンドに入れる。監督、コーチはもちろん、選手に話しかけることも可能だ。
「昨秋に企画・開催されたトライアウトで、現場監督を務めたのは有名です。当時の説明によれば、トライアウトに挑戦した選手でチームを編成し、社会人、独立リーグなどと対戦していくと語っていましたが…。清原氏は野球に携わる喜びを話していました」(スポーツ紙記者)
判決後も薬物を断ち切るための治療を続け、表舞台にはほとんど出てこなかった清原氏。一部のメディアに出演しただけだが、その反響はかなり大きかった。
「何をしていくのか?」という好奇の目もあったが、改めてその人気の高さが証明されたわけだ。「野球に携わる喜び」なる言葉の通りなら、プロ野球などの現場にも足を運ぶはず。
「事件発覚時、どの現場でも、清原氏に関する質問はNGという空気でした。彼の支援者から連絡・相談のあった球団、プロ野球OBはいないと思います。球場にいけばマスコミが大騒ぎするし、そのへんはわきまえていると思います」(前出・関係者)
次男が野球を続けており、試合観戦したいとなれば、主催者は断れないはず。だが、不用意な観戦が混乱を招くことは本人も分かっている。ゆえに、「行きたくても行けない」というのが現状だろう。
「彼を次の衆議院選挙に担ぎ出そうとした政党もありましたが、接触すらできなかったそうです。この件は仕掛け人がネットインタビューで語っています。清原氏本人と支援者が話し合い、今後を決めるのでしょう。指導者を目指すとしても、そのステージが低年齢層なのか、プロ志望のアマチュアなのか、それともNPBなのか…」(同)
一昨年、夏の甲子園をアポなしで観戦し、高野連は戸惑っていた。NPBも再起を信じているが、“ノープランでの現場入り”だけは遠慮してほしいのが本音のようだ。