小池氏は「カイロ大を首席で、4年で卒業」を公言。アラブ語は難解で、ましてや現地人ですら4年で卒業するのは難しいだけに、これまで何度か学歴詐称疑惑が浮上。
しかし、その度に小池氏は「卒業証書」などを公開し詐称を否定。カイロ大はこれまでも学歴詐称疑惑に関し、小池氏の卒業を認めていた。
しかし、同書はカイロ時代の小池氏のルームメイトだった女性の証言をもとに構成。小池氏のアラブ語のレベルは低く、おまけにバイト三昧で学校にはほとんど行かなかったが、なぜか卒業の“証”を手に入れたことが赤裸々に暴露されていた。
「都知事選が迫っているが、同書はかなりの売れ行き。多くの都民に学歴詐称が知れ渡ってしまっている。おそらく、小池氏も危機感を感じたのでは」(都政担当記者)
今月3日、都議会でこの件を質問された小池氏だが、同書を読んでいないことを理由にけむに巻き、このままうやむやになるかと思われていた。
ところが、同大は在エジプト大使館のフェイスブック上で声明を公開。学長名で「1952年生まれのコイケユリコ氏が1976年10月にカイロ大学文学部社会学科を卒業したことを証明する」と記述。
さらに、「遺憾なことに日本のジャーナリストが幾度もカイロ大学の証書の信憑性に疑義を呈している」とし、名誉毀損による法的措置をとる可能性を警告したのだ。
「何やら“急造”の感のある声明だが、タダで声明を出すはずがなく、“密約”があったことは明らか。都知事選後に追及されるのでは」(同)
それでも、義憤に駆られるたのか、東京都の男性が9日、偽造有印私文書行使罪に当たる可能性があるとして告発状を東京地検に郵送。
告発状によると、小池氏は2016年6月、学歴詐称疑惑を扱ったテレビ番組用の資料として、偽造された卒業証書と卒業証明書を担当者に送ったとしている。
こちらが疑惑解明の切り口になる可能性もありそうだ。