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東京五輪絶望的 新国立競技場メーン会場の遠隔地開催案

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提供:週刊実話

 背水の東京オリンピックに、奇想天外な「テレビ開催」プランが浮上している。新型コロナウイルス対策のため、選手村を設けず、新国立競技場をメーン会場に世界各国でそれぞれ分散開催するというのだ。野球やサッカーでは、「eスポーツ」を活用。すべての情報を東京に集め、超高性能な映像で世界に配信する!

 国際オリンピック委員会(IOC)と大会組織委員会は、2021年に延期した東京五輪が再び中止に追い込まれるという事態に備え、それぞれ収拾策の検討に入ったという。しかし、考え方は同床異夢のようだ。

「IOCのジョン・コーツ調整委員長は『再延長するプランはないという原則のもと、粛々と準備を進める』と即刻幕引きの方針です。一方、森喜朗大会組織委員長は『東京中心の各国分散開催』という奇策で強行突破を目論んでいるのです」(大手紙社会部記者)

 実は、安倍晋三首相がIOCのバッハ会長に「東京五輪の1年程度の延期」を申し出て、それが承認された3月24日以来、組織委員会は「通常開催」と同時並行で、新国立競技場をメーン会場とする「遠隔地開催案」を検討してきたという。

 東京での一極開催を断念し、世界各国が自国で競技会を開き、タイムや得点を競うというもの。その上で、日本が誇る最新テクノロジーを駆使して世界206の国と地域の競技会場を放送網で結び、リアルタイムに集計して米テレビ局大手のNBCなどを通じて全世界に放送する。東京が中継基地となることで、実質、五輪を開催するという案だ。

 この「遠隔地開催案」なら、国をまたいでの日本への移動は不要となる。コロナ対策で財政に余裕のない国や地域の選手も参加でき、日本も海外からの感染リスクが下がる。それより何より、5大陸が集うという本来の五輪の目的も果たせる。

「モデルとなるのが、NHKの放送網を使って日本中の競技場を実況中継する全日本中学校放送陸上大会です。これをバージョンアップさせ、各国の競技場の結果をリアルタイムに集計して種目ごとにメダルを決めるのです」(同)

 奇想天外ではあるが、実は、日本ではすでに過去の五輪でこの遠隔地開催を“実施”している。

 1948(昭和23年)のロンドン五輪は、1944(昭和19年)に開催される予定だったが、第二次世界大戦で中止され、4年後に開かれた。しかし、敗戦国となった日本やドイツの選手団は不承認となり、参加が認められなかった。

 そこで日本は、ロンドン五輪の水泳競技と同じ日程で日本選手権を開催。五輪でメダルが期待された1500メートル自由形では、古橋廣之進と橋爪四郎が、ともに五輪の優勝記録を40秒以上も上回った。優勝した古橋は「幻の金メダリスト」と称賛され、日本国民は溜飲を下げた。

「同じ8月6日の開催でしたが、実際はロンドン五輪の決勝より、日本のレースの方が早かった。しかし、現代の5Gの通信速度を使い、8Kの超高性能な映像で配信すれば、リアルタイムに映像を見ることも、タイムを計測することもできます。日本のハイテク技術を全世界にアピールすることで、先が見えない日本経済復興の切り札にもなり得ます。組織委が『再延長はない』と言い切るのは、実はこの奥の手を用意しているからです」(テレビ局の五輪取材班)

 この遠隔地開催案なら、五輪の花形競技である陸上や水泳をはじめ、体操、自転車、アーチェリー、射撃などのタイムや得点を競う競技は同時中継でカバーできる。しかし、問題なのが、サッカーや野球、バスケットボールなどの対戦型の球技と、柔道やボクシングなどの格闘技である。遠隔地では、直接対戦が不可能だからだ。

 そこで目を付けたのが、VR(ヴァーチャル・リアリティー)技術でバーチャル空間を創出して対戦する『eスポーツ』だ。新型コロナウイルスの感染拡大で世界中で巣ごもりが続き、ビデオゲームの人気が高まっていることも追い風になっている。

「VRなら、サッカーや野球、バスケットはお手の物。各国の代表選手を実名で登場させることができるし、臨場感も味わえる。通常の形で開催できない打撃は大きいが、バーチャルの可能性拡大も負けずに大きい。新たな特需を呼び、その収益をワクチンや治療薬の開発に回すこともできる」(政府関係者)

 実は、eスポーツとIOCは近年、急接近している。将来の五輪での競技採用を視野に、2018年のアジア大会(ジャカルタ)では公開競技に採用され、日本選手も参加した。’22年の中国杭州大会では公式メダル競技に昇格する。

 五輪スポンサーのインテルは、来年の東京五輪前の7月下旬に東京・お台場で国際的eスポーツ大会の開催を予定。結果的には来年延期となったが、カプコンの格闘ゲーム『ストリートファイターV』とPsyonix社の4輪車でサッカーをするマルチプレイヤーゲーム『ロケットゲーム』を開催するはずだった。

「この大会を拡大すれば、バーチャル五輪はそう難しくありません。ほとんどの対戦型競技は既にソフトがあり、実施可能。操作するのは選手本人じゃないが、画面に登場するのは選手なので、究極の選手救済策とも考えられています」(大手広告代理店の五輪担当)

 そもそも、五輪の目的はスポーツを通した平和な世界への貢献にあり、各競技の世界一を決めるのは世界選手権だ。遠隔地開催なら、すべてがオンラインで行われるため、費用も感染対策も最小限で済む。五輪に多額の放送料を支払っているNBCもこの放送五輪に異論はなく、実は、IOCにとっても願ったり適ったり?

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