既に開催国としての出場権があるとはいえ、東京オリンピックを目前に控える中でのぶざまな敗退に、日本サッカー協会の田嶋幸三会長は「オリンピックまで一喜一憂しない」と公言。一方、今大会には期待の久保建英らが招集されておらず、ベストメンバーではなかったという考慮すべき点はあるにしろ、森保一監督の責任を問う声が当然のごとく上がった。
「2連敗してグループ敗退が決定した後、雰囲気は最悪でした。むしろ、選手たちを褒めてやりたいですよ。気持ちも萎えて、暑さで体も動かない状況でしたから…」(特派記者)
喫緊の補強となり得るのが「OA(オーバーエイジ)枠」の使用だ。
「間違いなく、OA枠を使わなければなりません。本田圭佑、香川真司、岡崎慎司といった30代のベテランの名前まで出てきそうです」(スポーツ紙記者)
本田を筆頭に、東京五輪への出場を熱望する選手は多い。たとえ名前が出るだけでも、後輩たちにこれからも強い影響力を持つことになるだろう。
しかし、一番の課題は、やはりU-23の立て直しだ。田嶋会長の発言を鵜呑みにすれば、「森保監督に一任し、静観」ということなるが、実際は違う。協会関係者によれば、会長らは第2戦のサウジアラビア戦をテレビ観戦した直後、今後のU-23の試合を視察する方向でスケジュール調整を始めたそうだ。
「過去、会長か強化委員長が視察した後、代表チームの監督が交代しています。森保監督も安泰ではないということです」(同・記者)
ワールドカップもそうだが、本番前の日本代表はいつも弱い。また、実際に負けると、急いで新監督を迎えて、期待論にすり替えるのがお決まりだ。これが繰り返されてきたせいか、今回の敗退の裏では同時期に次期会長選に絡む理事会も開かれていたため、「巧妙な話題作り説」も囁かれているが、果たして…。