「今年が96回目で、どのテレビ番組も視聴率が伸び悩む中、箱根駅伝は確実に高い数字を上げている。ただ、同駅伝は全国大会ではなく関東ローカル大会で、出場は関東地方の学校に限られています。2024年の100回目のメモリアル大会に向け出場校を全国に広げようとしており、その動きに弾みが付くと思います」(スポーツ紙記者)
箱根駅伝の実況中継においても“全国化”が進んでいる。
「出場選手の出身地、出身校をしっかりと紹介しています。これは甲子園と一緒。全国大会化している証しですよ」(関係者)
箱根駅伝が“甲子園化”する中、「箱根駅伝に出たい!」との夢を持って、関東圏の大学への進学を目指す学生は多い。その意味では、すでに全国大会になっているのかもしれない。
しかし、全国化する前に再考しなければならない問題もある。その1つが、留学生の出場枠だ。
「各校ともエントリーできる留学生の人数は2人まで。実際に走ることができるのは1人です」(同)
往路3位の東京国際大をけん引したのは、ケニア人留学生のイエゴン・ヴィンセント・キベット。3区の区間新記録を塗り替える快走を見せ、留学生が大きな戦力となることを証明した。
一方、青学大を始め、日本人選手だけの学校も多い。ひと昔前のように、留学生の有無が優勝を左右しなくなったせいか、「彼らはマジメに練習しています。留学生の出場枠も見直す時期にきたのでは?」との声も、出場校関係者の中から出始めている。
一筋縄ではいきそうにないが、全国化すれば盛り上がることは確実だ。